VPNの安全性低下と遠隔制御におけるセキュリティ対策

VPNの安全性低下と遠隔制御におけるセキュリティ対策

Point
本コラムでは、VPNのリスクと、安全かつ安定した遠隔制御を実現する新たなソリューションをご紹介いたします。

産業現場の遠隔化をセキュリティ視点で考える

近年、VPNの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が急増しており、機器の制御ネットワークが危険にさらされるケースが増えています。
特に、以下のような課題を抱えている企業様におかれましては、従来のVPNに依存しない、より安全な接続手段の導入が求められています。

  • VPN機器の脆弱性がサイバー攻撃の標的となっており、制御ネットワークが危険にさらされる可能性がある。
  • 産業用機器やPLCの遠隔制御を実施するにあたり、L3ベースのVPNでは適切な接続が困難である。
  • 遠隔制御を実現するため、より安全で確実なネットワーク接続手段を模索している。
  • VPNのセキュリティリスクが高まり、厳格なセキュリティ要件が求められる現場ではVPNの採用が敬遠されている。

VPNにおけるセキュリティリスク

1.VPN機器の脆弱性を悪用した攻撃の増加
VPNの普及に伴い、VPN機器やソフトウェアの脆弱性がサイバー攻撃者の標的となるケースが増えています。
特に、メーカーが提供するファームウェアの更新が適切に管理されていない場合、既知の脆弱性を悪用され、不正アクセスのリスクが高まります。

2.VPNの認証情報の漏えいリスク
VPNの多くはユーザーIDとパスワードによる認証を採用しており、これらの情報が漏えいした場合、攻撃者が容易に企業ネットワークへアクセスできる状態となります。
フィッシング攻撃やリスト型攻撃による不正アクセスが増加している現状を踏まえると、認証情報の管理が極めて重要となります。

3.サーバーを経由する通信のリスク
VPNを利用した遠隔接続では、サーバーを経由して通信が行われるため、攻撃者によるサーバーの不正侵入やDDoS攻撃の標的となるリスクが高まります。
さらに、サーバーがダウンした場合、遠隔制御の継続が困難になり、業務への影響が大きくなる可能性があります。

遠隔制御の安全性を確保するには

VPNのリスクが顕在化する中、より高いセキュリティを確保しながら遠隔制御を実施する手段として、弊社ではKES P2P Linkをご提案させていただいております。

KES P2P Linkとは
KES P2P Linkは、L2(レイヤー2)通信に対応したP2P(ピア・ツー・ピア)通信デバイスです。
LTE回線を活用することで、遠隔地のネットワークを直接接続し、
VPNを使用することなく、より安全かつシンプルな接続環境を構築できます。

KES P2P Linkが遠隔制御に適している理由

1. VPNゲートウェイ不要:認証情報を必要とせず、直接L2接続を行うことで、認証情報漏えいのリスクを排除。
2. 受信ポートを閉じた通信を実現:KES P2P Linkは受信ポートをすべて閉じた状態で通信を行うため、不正アクセスのリスクを大幅に低減。
3. P2P通信による高セキュリティ環境:接続時のみ認証を行い、その後はP2Pで直接通信を実施。サーバーダウンの影響を受けず、攻撃対象の最小化が可能。
4. L2接続による高い互換性:産業用機器やPLCなど、L2通信を前提とした機器との接続が可能。

VPNの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増加する中、安全性の確保が求められる環境においては
従来のVPNに依存しない新たな接続手段の導入が不可欠です。
特に、セキュリティ要件が厳格な現場においては「KES P2P Link」が最適なサービスとなる可能性があります。
遠隔制御の安全性確保に課題をお持ちの企業様は、ぜひ一度「KES P2P Link」の導入をご検討ください。