IoTを用いたCondition Based Maintenance(CBM)

IoTを用いたCondition Based Maintenance(CBM)

IoTを用いたCondition Based Maintenance(CBM)

CBMとは

Condition Based Maintenance(CBM)は、設備や機器の状態をリアルタイムで監視し、そのデータに基づいてメンテナンスを行う予防保全の一種です。
IoT技術を活用することで、CBMはさらに効果的かつ効率的に実施されるようになっております。

IoTを活用したCBMのメリット

1.リアルタイム監視 
2.データ分析と予測
3.コスト削減

1.リアルタイム監視
IoTセンサーを使用し、機器の温度、振動、圧力などのデータをリアルタイムで収集することにより、異常や故障の兆候を早期に検出することが可能です。
物理的な作業での修理が必要な場合でも異常や故障個所を把握できるので、事前に必要な部品を持って現場に行くことができます。

2.データ分析と予測
収集したデータをクラウド上で解析し、機械学習アルゴリズムを用いて故障の予測を行います。
これにより、適切なタイミングでのメンテナンスが可能となり、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。また、作業者の経験に頼っていた点検を自動化することで保全業務の品質を標準化し、経験者、未経験者問わず同様の設備管理を実現可能になります。

3.コスト削減
収集したデータを解析し、必要なときにのみメンテナンスを行うため、過剰なメンテナンスや不要な部品交換を避けることができるので、点検作業者の人件費や部品コストの削減につながります。

IoTを用いたCBMの実施方法

1.センサーの設置
機器に温度センサー、振動センサー、圧力センサーなどのIoTセンサーを取り付け、必要なデータを収集します。

2.データの収集と送信
センサーから収集したデータをクラウドに送信することにより、遠隔地からでも機器の状態を監視することができます。

3.データの解析
クラウド上でデータを解析し、異常や故障の兆候を検出します。機械学習アルゴリズムを使用することで、より精度の高い予測が可能となります。

4.自動通知
予め設定した任意のしきい値をセンサーが感知した場合、管理者に自動で通知を送ることにより、突発的な事故や故障の発生を察知することができます。

5.継続的なデータの収集
センサーから収集したデータを継続的に解析することで多様なケースに関する知識が蓄積され、予測の精度が向上します。

IoTゲートウェイとは

IoTゲートウェイは、センサーやカメラなどのデバイスとクラウドとの間でデータのやり取りを中継する役割を担う機器です。収集されたデータはAI等を活用し解析することができ、複数のデバイスを一元管理、リアルタイムで稼働状況の監視を行うことやデータの暗号化や異常検出機能を備えているため、セキュリティリスクを軽減することが可能です。

1.プロトコルの変換
IoTデバイスはさまざまな通信プロトコルを使用しますが、これらが互いに互換性がない場合があります。IoTゲートウェイは、異なるプロトコル間の変換を行い、デバイス-クラウド間の通信を円滑にします。これにより、異なるメーカーや種類のデバイスがシームレスに連携できるようになります。

2.スケーラビリティの向上
IoTシステムは、時間とともにデバイスの数が増加することが一般的です。
新しいデバイスを追加する際にゲートウェイを通じて簡単に統合できるため、システム全体の柔軟性が高まるので、IoTゲートウェイはシステムのスケーラビリティを向上させるための重要な要素になります。

KES IoT Logicについて

KESではIoT化に必要なゲートウェイ製品の独自開発を行っております。
KES IoT Logicは、既存のPLC(プログラマブルロジックコントローラ)やModbus機器からデータを収集し、クラウドに送信するためのIoTゲートウェイです。

1.データ収集と送信
PLCや各種センサーからデータを収集し、AzureやAWSなどの主要なクラウドサービスに直接送信し、データの収集周期は最短1秒から設定可能で、リアルタイムでの監視が可能です。

2.簡単設定
ノーコードで簡単に設定ができるGUIを提供しており、専門知識がなくても導入が容易です。

3.カスタマイズ
現行の仕様に含まれていない機能についても、お客様のご要望に応じたカスタマイズを行っております。エッジコンピューティング用の追加開発やお客様指定のハードウェアへのソフトウェアポーティング、Bluetooth接続対応など幅広いご要望に対応いたしております。

4.データ送信先の選択肢
他社のゲートウェイでは専用クラウドやオンプレサーバーの新規導入が必要な場合がありまが、KES IoT Logicでは、Azure・AWSなどメジャーなクラウドにそのまま送信できるので、既存のクラウド環境をお持ちのお客様は新たなクラウドを導入することなく利用することができます。

まとめ

IoTを活用したCBMはリアルタイムのデータに基づいてメンテナンスを行うことで、コスト削減やダウンタイムの最小化、機器の寿命延長など多くの利点を提供するので、企業は効率的で信頼性の高い運用を実現することができます。
KESでは機器や設備、機械のメンテナンスに課題を持つ企業様の課題解決をご提案させていただいておりますので、どうぞお気軽にご相談下さい。